女性のびまん性脱毛症と男性型脱毛症の違い

女性の「びまん性脱毛症」と男性の「他の脱毛症(特に男性型脱毛症=AGA)」の違いを、原因・症状・進行パターン・治療法の観点からわかりやすく比較してみましょう。


✅ 比較表:女性のびまん性脱毛症 vs 男性型脱毛症(AGA)

比較項目女性のびまん性脱毛症(FPHL)男性型脱毛症(AGA)
🔍 主な特徴髪全体が薄くなる(均等に減る)生え際・頭頂部から部分的に進行
🧬 主な原因ホルモンバランス(エストロゲン低下など)、遺伝、栄養・ストレスなどDHT(ジヒドロテストステロン)による毛根萎縮、遺伝
📈 進行パターン分け目が目立つ/髪のボリュームが減るM字ハゲ/O字ハゲのように範囲が局所的に進行
📅 発症年齢30代後半〜50代以降が多い20代後半〜
👀 見た目の違い頭部全体が「スカスカ」した印象明確な薄毛の部位がある(額・頭頂部など)
💊 治療薬の違いミノキシジル外用、パントガールなどの内服サプリミノキシジル外用+フィナステリド/デュタステリド(内服)
⚠ 治療の注意点女性はホルモン治療に慎重、DHT抑制薬は基本使わないDHT抑制薬が中心(副作用リスクもあり)

🧠 簡単に言うと:

  • 女性のびまん性脱毛症:  →「髪の本数自体はあるが細く・弱くなって全体的に薄く見える」タイプ。  → 特に分け目・頭頂部のボリュームダウンが顕著。
  • 男性型脱毛症(AGA):  → 生え際や頭頂部が明らかに後退・縮小していく「部分的で明確な脱毛」。

🎯 治療法の使い分け

タイプ有効な治療法
女性びまん性脱毛症・ミノキシジル外用・パントガール内服・生活改善・栄養補給・女性ホルモン療法(閉経後など)
男性型脱毛症(AGA)・ミノキシジル外用・フィナステリド/デュタステリド内服・低出力レーザー、植毛など

💡 注意ポイント

  • DHT抑制薬(フィナステリド等)は女性には禁忌(特に妊娠可能年齢の女性)
  • 女性の脱毛は“病気の兆候”のこともある(甲状腺疾患、鉄欠乏性貧血など)
  • 男性の脱毛は比較的パターンが決まっており、進行予測もしやすい